あれだけ私から挙動不審ぶりを目撃されているにも関わらず・・・
あれだけ私に、
俺はお前になど一切興味はない!去れ!
などと言いたげなオーラを放っていたにも関わらず・・・
あれだけ私に酷い態度を見せつけて、冷徹な言葉を浴びせ、関係悪化のうえ修復不可能とも思える状況をせっせとこしらえてくれたにも関わらず・・・
どうしてあなたはある日突然、何事もなかったかのように、
頑張ってる?元気そうでなによりだよ。ニコッ(^-^)
などと、これ以上ないギャップの激しい笑顔を見せつけてくるのだろうか。
どうしてそんなに、
俺が何をしたって?そんなバカな!ははっ(^▽^)
と言わんばかりのカラッとした空気を何食わぬ顔で醸し出せるのだろうか。
どうしてそんなに公共の場にふさわしく、これでもかという程の表面的で模範的な態度をこの私に見せれるのだろうか。
選挙にでも出馬されるおつもりですか?
平和維持活動の一環ですか?
それとも・・・慢性的な記憶喪失でしょうか・・・?
若年性アルツ・・・
いっ、いえ・・・わかりません・・・・わかりませんが・・・・
とりあえずそんな彼のキュートな笑顔にまた心を奪われる私であった。
もうっ!私ったら単純なんだからっ・・・♡
でもでも・・ああ・・やっぱり嬉しい・・・ただただ嬉しい♡
絶対にこの恋はもう終わりだと思っていたから・・・
絶望的で悲観して泣いていた日々が嘘のよう・・・!
だって、あなたは私を気にかけてくれていたんだもの・・・!!
嫌いな人にはまず絶対に見せないような笑顔を見せてくれたんだもの・・・。
私だけ特別扱いしてくれてるって感じるんだもん・・・。
彼って私の事やっぱり好きなんじゃん!
よし!これからはイイ感じの関係を築いていけそうな気がする!むふふ。
もっとこの恋・・・頑張らなくちゃ!!
エイ!エイ!オーーー!
・・・・。
・・・・。
・・・・。
・・・・。
・・・・。
えーーーーん!えーーーん!
やっぱり怖いじゃんかーー!やっぱり酷い人だったよぉーー!
えーんえーーーん(撃沈)
そうです・・・・
お調子者の私は、彼が時折見せるやさしさに有頂天になってしまっていたのです。
白々しさを感じつつも、彼のあの爽やかな笑顔につられて、今までされてきた仕打ちを全て上書きし、引き続きこれまで以上に頑張ってしまっていたのです。
なぜ頑張っていたのかって?
それは・・・このチャンスを逃したくなかったから・・・ものにしたかったから・・・。
彼の見せてくれた優しい態度を「もっともっと」と欲しくてたまらなくなっていたから。
もっともっと・・・もっとそれ頂戴・・・
もっと嬉しくなりたい・・・もっと気持ちよくなりたい・・だからあなたのそれ、頂戴?
ねぇ?いいでしょ?
ねぇ?
ねーーって!
ねーーーってばーーー!!
きーーいーーてーーるーーのーーー!!!???
あなたの愛が欲しいから・・・私・・・つい頑張っちゃったんだね。
あなたの近くにいれば、またアレをもらえるかなって期待しまくって、物欲しそうな顔し過ぎちゃったんだね。
どうして私は、こんなに欲しがってしまったのだろう?
どうしてあの時、彼の白々しさに妙な違和感を感じていたはずなのに、冷静なまま一歩引いて彼の様子を観察するに徹せなかったのだろう?
どうして彼が「仮面」を自ら外して、本当の素顔を見せてくれるのを待てなかったのだろう?
どうして「もっと頑張らなければ!」などと奮闘してしまったのだろう?
どうしてだろう・・・?
どうしてだろう・・・?
どうしてだろう・・・?
・・・・・。
ああ、そうか・・・私は愛に飢えていたのかもしれない。
私は愛に飢えていたから、その飢えを凌ぐために、ただただ彼にすがりついて愛を求めてばかりいたんだ・・・。
自分の”飢え”の問題は自分で解決しようとせずにいたんだ・・・。
大好きな彼の方向に向かう私のパワーは半端ないもんね。
これは自分でも良く分かってる。
でも、そのパワーは・・・「要求パワー」として一方方向に向かい過ぎていたのかもしれないね・・・。
でも、どうやったら「要求パワー」を持たない自分になれるんだろう・・・・?
どうやったら、一方方向にならない自分になれるんだろう・・・?
どうやったら冷静に一歩引いて彼を観察できる余裕のある自分になれるんだろう・・・?
そんな事をぐるぐる考え、枕を濡らしながら眠りについた私であった。
Zzz
(夢の中)
( ´∀`)<大丈夫だよ!それは好き避けあるあるだから悲観しないでね!きっと君は変われる!
「あ・・あなたは?」
( ´∀`)<・・・・。
( ´∀`)つ 「好き避け男子攻略の極意」
「そ・・それは・・?」
( ´∀`).;:…( ´∀…:.;::..( ´;::: .:.;: サラサラ..
ピピピピピピピ(目覚まし)
ああ!もうこんな時間!
あれ?枕元に本がある・・・!
どうして・・夢の中で見た本がここに・・・・!?
そうか・・・私・・・
まだ夢の中にいるのね・・・!!
ならばもうちょっと寝ていよう。
Zzz・・・。
(⊃´∀`)⊃))< (って二度寝するんかいっ!!笑)
まさに、こういうことがありました。
私がなかなか告白してこないからか、好き避け君に
「俺のことどう思っているかはっきりして欲しい。俺はMIANAさんのことはタイプじゃないし、興味もない。男同然だと思ってる。結婚する気もないから。でも、これからも俺に会いたいっていうなら会うよ。」とよく分からないことを言われました。
私がショックを受けて「そこまでいうなら、私の方から適当なところで会うの辞めます。機会があったらまたいつか」と言ってその日は別れました。(さっきまで凄く怒ってたのに急に黙って泣きそうな顔をしていました。)
そうしたら一ヶ月半後「○日は空いてる?」と連絡が来ました。(今まで好き避けくんの方から絶対に連絡してこなかったのに)内容を聞いたら私の好きなライブへの誘いでした。
「本当は誘う気はなかったけど、一緒に行く予定の人がキャンセルになったから代わりに誘ってみただけ。」と、何事もなかったかのように話しかけてきました。
おまけに私がまだ何も言葉を発していないのに、「俺のこと天邪鬼とか思ってる?違うから。残念でした。」と付け加えて言ってきました。
冷静沈着でブレない軸があって、紳士的な姿はどこに行ってしまったのでしょうか…。
白々しいとはまさに、あの時の優しい態度か!
公共の場にふさわしい爽やかな笑顔!みんなの前で心配する素振り!(仕事柄心配しないと引かれる可能性がある)
そうか!あれが、これか!
わかりました…もう、ほんまもんの好き避けくんなんだ!今度こそ確信しました!
確信したので、自分を大切にして、グレードアップしていきます。彼の事は放っておきます。
彼から何かしらのアクションがあったら優しさや感謝を示し、会えないけど心の中で大切に想っていきます。